前回はかなり厳しいことを書きました。
サッカーが上手くなることも大切ですが、もっと大切なことがあると思います。
前から言っているように、楽しくやるのとふざけるのは違います。
楽しくやるというのは、真剣にやるべきことを楽しみながらやるということです。
ただ楽しいだけではダメ、真剣すぎるのもダメ、真剣にやるべきことを楽しみながらやるのが良いと思います。
サッカーだけでなく、全てにおいて言えることだと思います。
楽しみながらやることで、サッカーがもっと好きになり、もっと真剣にサッカーと向き合い、そして結果的に上達するのだと思います。
それは自分だけではなく、他の人にたいしても同じです。
自分以外の人が、楽しくなかったり、真剣にできなくなるようなことをしてはいけません。
朝からのお説教もあり、前日よりは気持ちの入った状態になったと思うので、少し試合の感想を書こうと思います。
ほとんどの選手がいつもとは違うポジションをやったと思うので、上手くいかなかったと感じるところは多かったかもしれません。ただ、どのポジションだとしても基本的なことは同じです。ゴールにボールを入れれば得点。逆に入れられれば失点。
失点よりも得点が多ければ勝ちです。
ここから逆算してゆきます。
どうしたら得点できるか。どうしたら失点しないか。
どうしたらディフェンスをかわせるか。どうしたらフォワードに突破されないか。
これを突き詰めてゆくと、ポジショニング、ポジション、そしてゆくゆくは戦術、戦略になってゆくのだと 思います。
話が大きくなってしまいましたが、根本的な部分を意識してどうしたら良いか考えれば、やったことの無いポジションでもそんなにはブレないと思います。そこから調整してゆけば良いと思います。いかに最初の時点でどうあるべきかを考えられるかだと思います。
上に書いたようなことの一つの答えが、バルセロナに代表されるポゼッションサッカーです。
色々なとらえ方ができますが、ボールの保持率が高いということは自分達はチャンスを作れる時間が多く、相手はチャンスを作れる時間が少ないということです。
極論を言うと、相手が一度もボールを持たなければ、負けることは絶対無いということです。引き分けはあったとしても。ボールをどれだけ保持するかがベースとなっているため、彼らはボールを失うことを極度に嫌います。
そのため、ボールを失った瞬間から数人でプレスをかけボールを奪い返し、そしてまたボールを回しながら攻撃の糸口を探ります。
このことを頭の片隅に置いて向台のサッカーを考えると、これまで何度も書いてきたとおりボールを失うプレイを選択していることが、まだまだ多いと思います。
具体的に言うと、いわゆるテキトウ蹴りと言われる意図が見えないキック。人でもなくスペースでもなく、ただ蹴るってやつです。これは分かりやすいけど、それ以外でも安易にサイドに切ってしまったり、雰囲気でするヘディングなんてのもあります。このボールはヘディングだろう的な。ヘディングに限った話ではないけど、こんなシーンテレビで見たなーみたいな。
ヘディングをすること自体は悪くないし、むしろ良いプレイなんだけど、ヘディングをして人につなげるのか、スペースに飛ばすのか、リズムを変えるのかなど、意識している選手はそんなに多くないように見える。
次に、浮き球のパス。この場合は意図的にというよりはパスミスだと思うけど、せっかく連動しながらワンツーでつないでかわしているのに、パスが浮いてしまい処理に手間取っている間に寄せられてしまう場面もよくある。もちろん意図的に浮かせたパスは例外だけど、つなぎやすさで言えばグラウンダーの方が圧倒的につなぎやすい。バルサやスペインくらいになると、浮き球だろうが球が速かろうが関係無いみたいだけど、残念ながらまだそのレベルには達していないようだ。
もう一つ気になるのは、前を向けていない状態でパスを受けた時に、無理やり前に進もうとするプレイ。前方が安全であるならまだしも、その確認ができていないにも関わらず無理やりターンして前に進み、結果、相手にプレスされてしまう場面がよくある。そんな時は、いったん後ろでも安全な仲間にボールをあずけて、自分は動き直して半身に体勢を整えて再度もらったほうが良いと思う。その方が確実にボールを失わないし、何よりもリズム良くパスが回るので連動のリズムが続いてゆく 。そして、走っているのはボールと相手選手になり、自分達はより攻撃に体力を使えるということになる。
ただでさえ向台のサッカーは前に急ぎ過ぎている感があるので、ここぞという時にリスクをおかしてアタックすれば良いのではないかと思います。
それと、意外と気づいていないのが、パントキックやゴールキック。このパントキックやゴールキックもボールを失う確立が高いということ。プロほどの精度と受ける側のトラップ技術が高ければ別だけど、現状はマイボールになるか相手ボールになるかは、フィフティ・フィフティだと思う。
ゴール周りの選手も受ける体勢をとらないので、蹴る選択肢しかないのも事実。
前日のフェベレーロカップの決勝トーナメントで勝てなかったのも、これらの意識が違っていたら結果も違っていたかもしれないし、他の試合ももっと有利に進められると思います。戦った2つのチームとも、向台との力の差はそれほど無かったと思います。コートも慣れない変則的な感じだし試合時間も短いことを考えると、いかに多くのチャンスを作り出し、そのチャンスをものにするかがポイントだったのではないかと思います。且つ、チャンスを確実にものにするためには、ただチャンスを多く作るだけではなくて、決めれる可能性の高いをチャンスを作り出す必要もあったのだと思います。
全体としてはもっと色んなことをやって良いと思います。最近はちょっとワンパターン気味だと思います。発想力をフルに発揮してどんどんチャレンジして良いと思います。縮こまったサッカーをするくらいだったら、負けてもチャレンジするほうが良いと思います。
正解は一つではないのだから。
それと、2日間を通して気がついたことは、向台の選手のレベルがけして低くないということ。
チーム全体が一定のレベル以上のチームは少ないと思います。
お互いをリスペクトしながら、これからも自信をもって成長して欲しいと思います。